1958年二輪車・バイク広告集(112) ダイハツミゼット
2020年 10月 28日
売れに売れた 軽三輪貨物車
ダイハツミゼット
昭和33年(1958)ダイハツミゼットが発売されると、次々と軽三輪貨物車が、たけのこのように出現した。それにホンダスーパーカブ C100型50ccを中心としたモペットブームもあって、実用を主体とする軽二輪車(250cc)の生産は1959年を境に減少をたどる。
そんな中、軽二輪車の需要は実用車本位から乗用・スポーツへ変化していく。ホンダのマン島参戦をはじめ、スズキ・ヤマハもホンダに続き、世界進出をみすえた企業戦略を展開したことも影響を与えていた。1960年になると、本格的スポーツ車CB72、ヤマハYDSⅠなどが発売となる。
■ 大手三輪メーカーが製造した ダイハツミゼット
ミゼットDKA型は一人乗り軽三輪車として1957年8月1日新発売された。一人乗りバーハンドルの最低限の仕様だったが、そのキャビンは屋根と後ろは幌だった。もちろんドアもついていなかった。それでも二輪車と比べると、雨天では絶大な威力を発揮した。エンジンは強制空冷2ストローク単気筒249cc 最高出力8馬力、最高速度60km/h、最大積載量300kgで荷物を積むことでは、もはや二輪車は撤退しかなかったのである。このバーハンドルミゼットは1957年8月~1962年12月まで販売され、ベストセラーとなる。長兄がこのバーハンの中古を買って「オートバイの何倍も積める」と言っていたのを思い出した。長兄⇒昭和3年生まれ。
事務局
● 昭和34年(1959)4月の国産二輪車総生産台数を見ると
軽二輪車合計 13,545台(メーカー22社)
軽三輪車合計 5,371台 (メーカー7社)
原付第一種(50cc) 23,645台 (メーカー11社)
原付第ニ種(125cc) 24,725台 (メーカー25社)
● オリンパス 250cc 53台 125cc 92台
I M C 250cc 49台 125cc 165台
ホンダ 250cc 5,888台 125cc 6,487台
ヤマハ 250cc 2,499台 125cc 3,066台
スズキ 250cc 480台 125cc 3,524台
● 昭和34年(1959)11月の国産二輪車総生産台数
軽二輪車合計 12,560台(メーカー23社)
軽三輪車合計 10,711台 (メーカー7社)
原付第一種(50cc) 41,757台 (メーカー11社)
原付第ニ種(125cc) 23,109台 (メーカー17社)
● オリンパス 250cc 78台 125cc 120台
I M C 250cc 4台 125cc 124台
ホンダ 250cc 5,880台 125cc 6,024台
ヤマハ 250cc 3,336台 125cc 3,053台
スズキ 250cc 3,916台 125cc 4,204台